鶴見線国道駅 [横浜]
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鶴見線国道駅
幼なじみが何人も集まるというので、鶴見線の国道駅で降り会場に向かった。駅の階段を下りてゆくと、ガード下の赤提灯といい、薄暗い通路といい、何十年も前の雰囲気は少しも変わっていない。父親に手を引かれて近くを通ったときの、工場の大規模なストライキで気勢を上げる工員が道に溢れかえり騒然としていた記憶が甦る。今の労働者にはもうストライキをやる気概もなく、コンクリートに残る機銃掃射の痕が戦争があったことを語るだけである。
昼間ば降りる人も希で閑散としていて、若い娘さんのサンダルの音がやけに大きく響いてくる。この駅には不似合いなおしゃれな姿を若い駅員が眺めていた。