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富岡製糸場 [イラスト]


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富岡製糸場
 明治政府は有力輸出商品生糸の生産近代化を企図し仏国より技師を招聘して官営富岡製糸場を建設した(1873年操業)。これに刺激され民間も生産の集約と品質向上に邁進しわが国の製糸業は隆盛を見る。
だが第一次大戦後国は軍備強化のため重化学工業重視に舵を切り、馬鹿な政治家の失言に端を発した金融恐慌(1927年)は製糸業に大打撃を与えた。
 昭和に入ると国は
天皇神格化による軍事帝国主義路線をさらに進め、国内では労働者や民衆を弾圧して思想統制を行い(労農党の解散、3.15事件)、対外的には大陸に食指を伸ばして支配地拡張を加速した(張作霖爆殺、済南事件)
 わが国の製糸業は世界恐慌(1929年)とこうした世界情勢緊迫化により国際市場を失い、さらに戦中、戦後の食料増産による桑園縮小、ナイロンなどの化学繊維の登場がその衰退に追い打ちをかけた。
 時代に翻弄され富岡製糸場もその使命を終えた。



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