伊根の舟屋 [京都]
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伊根の舟屋
宮津の友人が反戦集会に連れて来た若者は「うちにはプライベートビーチがあるんや」と自慢げに話していた。伊根という漁村だという。友人は「プライベートビーチなんてもんやない、家が海の上まであるだけや」と笑ったが、その後伊根のことはすっかり忘れていた。ずっと後になってたまたま見た映画で、ヒロインが伊根の出という設定で集落の景色が映し出され、その時初めて友人が言った「家が海の上まである」ということが理解できた。しかもこの風景は海の上から見ないと分からない。
その後ベトナム戦争は米国の敗北に終わり、宮津の友とも疎遠になっていつしか消息も途絶えた。プライベートビーチを自慢していたひょうきんなあの若者は村へ帰ったのだろうか。現在は「伊根の舟屋」として観光名所となっている。